人気ブログランキング | 話題のタグを見る

親子

ozunuさんのガレージのブログを見て、阪神大震災の朝のことを思い出しました。
たくさんの犠牲者がでた未曾有の大災害でした。

当時、私は阪急六甲の近くのマンションに、ひとりで住んでいました。
ものすごい揺れに、電車が突っ込んできたのかと・・・

その時、最初に頭に浮かんだのが、王子公園にひとりでいる母のこと。
しかし、前夜入院中の父を見舞った帰りに、大喧嘩をしました。
途中で車から降ろすほどの、ここ数年まれにみる大喧嘩・・・
一瞬迷いましたが、そこは親子、すぐに向かうことにしました。

が、寝る前に枕元に置いたメガネが、飛んでありません。
真っ暗の中いくら探してもないので、倒れた箪笥の引き出しから昔のメガネを出しました。

家から少し離れた駐車場に向かいます。
が、外は真っ暗。なかなか夜が明けません・・
途中、ガラスに映る自分を見て「あれ~」。真っ黒の度入りサングラス・・・

戻ってメガネを掛け直し、再度向かいます。
駐車場にはシャッターがあります。みなさん、壁がゆがんでシャッターが開かない様子。
ところが、私のところだけ逆にシャッター全開。強運・・・
みんなの恨めしそうな顔を横目に、下を向いて出発。

しばらく走ると、ネグリジェにコートを羽織っただけの若い女性に車を止められました。
「須磨に寝たきりの母がいるので、途中まで乗せてもらえませんか?」
「はい!いいですよ!!どうぞ」・・・かなりいい人の気分・・・

母を取るか、ネグリジェを取るか・・・かなり迷いましたが・・・
取りあえず王子公園で女性と別れ、母の元へ。
マンションの6階。玄関を空けると、倒れた家具で入れません。

「大丈夫か?」「生きとうかー?」・・・何回呼んでも返事がありません。
あかん・・・死んだわ・・・死んでもたわ・・・
10数回呼んだ頃・・・「ビックリしたか?」と母の声。

「あれ、大丈夫なんか?」
「うん、大丈夫や。腹立ってたから、ちょっと脅かしたろ思て・・」
「アホか~!こんな時に」 
母の方がよっぽど上手でした。やっぱりネグリジェにしたらよかった・・・

母はこの朝トイレから戻り、寒かったので頭まですっぽり布団をかぶった直後に
地震が来たとのこと。布団のお陰で倒れた三面鏡から助かったと・・。
父が普段寝ているところは、箪笥の下敷き。たまたま入院で命拾い。
二人ともなんと強運か・・・。お陰様で今も健在です。

神戸の人にとって、1995年1月17日午前5時46分は忘れることのできない時。
幸いにも私の周りには、ケガ人もなくよかったのですが・・
あの朝の出来事は、今でも鮮明に目に焼き付いています。

ちょっと透けた薄いピンク色でした・・・
親子_f0134165_21205886.jpg

電池が飛び出し、1995年1月17日午前5時46分から止まったままの時計
by pachypo | 2007-05-17 21:39 | 出来事
<< やっぱりズボラはあかん・・ 家庭菜園 >>